
サントリー美術館 開館記念特別展として開催されている「BIOMBO(ビオンボ)/屏風 日本の美」を見る。平安時代から近代にいたるまでの、古くて、色鮮やかな日本の美の世界。
この企画展は、使用背景や、贈答品としての意味などから、膨大な屏風たちを分かりやすく分類して展示していた。いまや分厚いガラスケースに並べられるこれらの美術品が、丁度品として実際に使用されている姿を想像すると、より一層の感慨がある。狩野元信が力強く描く花鳥図も、一見下世話に見える地名表示付き世界地図の屏風も、それらが立てられた空間を思えばこそ、色鮮やかに活き活きと蘇るのである。そう考えると日本は本当に色彩豊かな国だったのだろうと、これらの屏風たちを誇りに思う。
またもっと感慨深かったのが、この屏風という媒体の特徴である。これらの屏風はほとんどが6扇で構成され、それが2隻1対のペアになっている。これを六曲一双というのだが、6扇のそれぞれ、1隻のそれぞれに意味や物語が持たされている。機能からくる制約としての仕切りが、それを活かすことで屏風ならではの世界観を作り出しているのである。また、それら機能を意識することから、その使用者、鑑賞者に対して強い意識が働いているのも大きな特徴である。こんな屏風のある空間とは、なんと贅沢な空間なのだろうか。
【BIOMBO(ビオンボ)/屏風 日本の美】
サントリー美術館
2007年9月1日(土)~10月21日(日)