
京都高山寺所蔵の国宝「鳥獣人戯画」をサントリー美術館で見る。美術的な側面よりも、その改変や写本との見比べ、絵師の推察など、美術史的な見せ方で展示されていた。絵はとにかく楽しんで書いている雰囲気にあふれている。筆で器用に描かれる躍動感は、まさに漫画の元祖。描いている様子が眼前に浮かんでくるよう。巻物を紐解いて、あのような楽しい絵があふれていたら・・と想像すると、まさに珠玉の漫画たちだと感慨深い。
それにしても、室町時代に描かれた放屁合戦絵巻では、男達がリアルなイチモツの大きさを競い合っている様子が非常に大変下品に描かれているのだけど、その下品極まりない絵を食い入るように見つめるご夫人や若い娘達・・・。高尚な美術品でも眺めているつもりだったのだろうか。その光景がもっともぐっとくるアートだった。あと鳥獣戯画はかなりグッズ展開されているようなのだけど、そこに群がる若い人たちをみていてちょっと萎える。
【鳥獣戯画がやってきた! ― 国宝『鳥獣人物戯画絵巻』の全貌】
サントリー美術館
2007年11月3日(土・祝)~12月16日(日)