ジム・ランビー:アンノウ・プレジャーズ

ジム・ランビー:アンノウ・プレジャーズ
彫刻家ジム・ランビーの作品を観てきました。
今回の展示会場は原美術館で、もともと邸宅だった建物を美術館にしているので、普通の美術館の様に見せるために作られた空間とは違い、住むために作られた空間を無理やりに美術館として改装しています。その為、常設展示物などは、昔は物置であったであろう場所などに配置されています。

続きを読む

チャロー!インディア:インド美術の新時代

chalo.jpg
現代インドのアーティストの作品を絵画、彫刻、映像などの作品を集めた、現在森美術館で開催されている「チャロー!インディア」展に行ってきました。
今回の展覧会は前もって自分が抱いていたインドのイメージとは大分異なるものでした。自分が何となくインドに抱いていた「毒々しさとB級感」はなく、現代インドが抱える様々な問題をクールにアイロニカルに扱ったものが多かったように思いました。
会場に入るとまず目にはいるのが、虚ろな表情で静かに巨体を横たえるゾウ、バールティ・ケール「その皮膚は己の言語ではない言葉を語る」という作品です。その皮膚にはヒンズー教徒の女性の装飾物であるビンディーが無数に描かれています。インド、特にヒンズー教徒においてゾウは神聖な動物と見なされています。そのゾウにインド女性の象徴であるビンディーを描くことにより、命を宿すことができる本来神聖な存在であるはずの女性が蔑まされているという、インド社会の現実を表したメッセージ性の高い作品だと思います。この作品のように現代インドが抱える様々な問題をアート通して世の中にアピールしていこうとする意思が強く感じられるものが多かったように感じました。
アーティストの社会的な存在意義として、もちろん奇麗な風景画を描いて我々に心の安らぎを与えることもその一つだと思いますが、バールティ・ケールの作品のように自らのメッセージを作品にのせて世に知らしめるということもその意義の一つなのではないでしょうか。今回の展覧会を通じて、表現者であるならば自らの殻だけに閉じ籠らず、世の中に交わり言葉では表現しきれない社会の矛盾、潮流を敏感に感じ取っていかなければならないと思いました。
【チャロー!インディア:インド美術の新時代】
森美術館
2008年11月22日(土)~2009年3月15日(日)

「U-Tsu-Wa/うつわ」展

utsuwa.jpg
3人の個性的な陶芸家の作品を集めた展覧会です。三宅一生さんが企画し、陶器が巨大な水盤の上に静かに佇むような構成は、安藤忠雄さんの仕事とのことでした。その展示手法のせいか、凛とした緊張感のある空気が会場に満ちていて、特にルーシー・リィーさんの作品にある繊細で硬質な質感にはとても合っていました。

続きを読む